赤ちゃんの名前が決まった日を、お祝いの日にしてみませんか? 家族だけの小さな命名記念日

名前のひろば

落語に『寿限無(じゅげむ)』というお話があります。

子どもに縁起のよい名前を付けたい。

そう思った親が、ありがたい言葉を次々と名前に盛り込んだ結果、とんでもなく長い名前になってしまう。

そんな、思わず笑ってしまうお話です。

でも、よく考えてみると、ちょっと不思議ではありませんか。

子どもに幸せになってほしい。

長生きしてほしい。

そんな親の願いが、落語になるほど、昔から身近なものだったのです。

そして日本には、赤ちゃんの誕生と名前をお祝いする「お七夜」という風習もあります。

昔から、名前はただ決めるだけのものではなく、家族で喜び、祝うものでもあったのでしょう。

では、今の私たちも、名前が決まった日を家族でお祝いしてみませんか?

豪華な料理も、立派な儀式も必要ありません。

今日は、名前を考えた時間を、家族の楽しい思い出に変えるお話です。

日本には、名前をお祝いする「お七夜」がある

日本には古くから、赤ちゃんが生まれて7日目の夜にお祝いをする「お七夜」という風習があります。

赤ちゃんの健やかな成長を願い、家族で名前を披露するお祝いです。

地域や家庭によって祝い方は異なりますが、命名書を飾ったり、家族で食事を囲んだりすることがあります。

命名書とは、赤ちゃんの名前を書いた紙のこと。

毛筆で立派に書かれた命名書を見たことがある方もいるかもしれません。

考えてみると、名前を書いた紙を飾り、家族でお祝いするというのは、素敵な文化ですね。

名前は、赤ちゃんを呼ぶためのもの。

でも、それだけではなく、家族にとって大切な節目を表すものでもあったのです。

では、名前が決まった日もお祝いしてみたら?

お七夜は、赤ちゃんが生まれてからのお祝いです。

でも、名前を考えている途中にも、家族にとって特別な瞬間があります。

「この名前にしよう!」

そう決まった瞬間です。

何か月も考えた末に決まることもあれば、ふとした会話で決まることもあるでしょう。

まだ赤ちゃんが生まれる前でも、名前が決まった日は、家族にとって一つの節目かもしれません。

そこで提案したいのが、**我が家だけの「命名記念日」**です。

昔ながらのお七夜とは別に、名前が決まったことを家族で楽しむ、小さな記念日を作ってみるのです。

もちろん、名前が決まった日を覚えていなくても大丈夫。

「この名前にしよう」と家族で確かめ合った日でもいいですし、出生届を出した日でも構いません。

日付そのものよりも、名前を家族で喜ぶ時間を作ることが大切です。

① 名前を書いて、小さなお披露目会をしよう

まずは、紙とペンを用意します。

そして、赤ちゃんの名前を真ん中に書いてみましょう。

筆ペンでも、色鉛筆でも、いつものボールペンでも構いません。

名前を書いた紙をテーブルに置いて、家族で眺めてみます。

「こうして書くと、なんだか実感が湧くね」

「この名前で呼ぶ日が楽しみだね」

そんな会話が生まれるかもしれません。

せっかくなら、好きなお菓子や飲み物を用意して、家族だけのお披露目会にしても楽しそうです。

立派な命名書でなくても、家族で書いた一枚なら、それだけで特別なものになります。

② 家族の願いを集めた「願いの木」を作ろう

もう少し遊んでみたい家族には、こんな方法もあります。

大きな紙に、一本の木を描いてみましょう。

そして、色紙を葉っぱの形に切り抜きます。

その葉っぱに、家族それぞれが赤ちゃんへのメッセージを書いていくのです。

例えば、

「一緒に遊べる日が楽しみ!」

「元気に生まれてきてね」

「これからよろしくね」

どんな言葉でも構いません。

お父さんの葉っぱ。

お母さんの葉っぱ。

お兄ちゃんやお姉ちゃんの葉っぱ。

みんなの言葉を木に貼っていくと、家族だけの「願いの木」が完成します。

これは、名前の良し悪しを考えるためのものではありません。

その名前で呼ぶことになる赤ちゃんを、家族がどんな気持ちで迎えようとしているのか。

それを一枚の作品にしてみる遊びです。

完成したら、日付を入れて写真に撮っておくのもいいですね。

③ 未来の子どもへ、最初の手紙を書こう

もう一つ、名前の記念日に残しておきたいものがあります。

それは、未来の子どもへの手紙です。

名前の由来を書いてもいいでしょう。

でも、由来だけにこだわる必要はありません。

「最初は別の名前も考えていたんだよ」

「お父さんとお母さんで、何度も話し合ったよ」

「この名前で呼べる日を楽しみにしていたよ」

そんな、名前を考えていた頃の出来事を残してみるのです。

手紙を書いたら、封筒に入れて、名前を決めた日の日付を書いておきます。

いつ渡すかは、家族で自由に決めて構いません。

小学校に入る頃でも、成人したときでも。

いつか本人が読みたいと思ったときに、一緒に開いてみるのも素敵ですね。

④ 写真を一枚、残してみよう

命名書や願いの木、手紙ができたら、最後に写真を撮ってみませんか?

赤ちゃんの名前を書いたカード。

家族が作った作品。

その日の食卓。

特別な飾り付けがなくても構いません。

むしろ、いつもの家の様子が写っている方が、あとで懐かしく感じることもありそうです。

「この頃は、こんな部屋だったんだね」

「このお菓子、よく食べていたよね」

そんな会話まで、未来に残せるかもしれません。

赤ちゃんが生まれたあとなら、無理のない範囲で命名書と一緒に記念撮影するのもいいですね。

お七夜にこだわらなくてもいい

ここで、一つ大切なことがあります。

お七夜は、生後間もない時期のお祝いです。

出産後は、赤ちゃんのお世話が始まり、家族の生活も大きく変わります。

お母さんの体調が十分に回復していないこともあるでしょう。

だから、無理に生後7日目にお祝いする必要はありません。

体調が落ち着いてからでも、名前が決まったときでも、家族の都合のよい日で構いません。

命名記念日は、家族が楽しむためのもの。

準備や形式が負担になってしまっては、もったいないですからね。

名前を決めた日のことも、贈り物になる

落語『寿限無』では、子どもの幸せを願うあまり、名前がどんどん長くなってしまいます。

思わず笑ってしまうお話ですが、そこには子どもを大切に思う親の気持ちが描かれています。

お七夜も、赤ちゃんの誕生と名前を家族で喜ぶ文化です。

そして、今の私たちにも、名前をお祝いする楽しみ方があっていいと思います。

名前を書いてみる。

家族で願いの木を作る。

未来の子どもへ手紙を書く。

写真を一枚残す。

どれか一つだけでも構いません。

名前は、赤ちゃんへの最初の贈り物。

そして、その名前を考え、選び、家族で喜んだ時間も、いつか子どもに贈れる思い出になるのかもしれません。

今日、家族だけの小さな「名前の記念日」を作ってみませんか?

第41号「赤ちゃんの名前、夫婦で書いてみませんか?」

コメント

タイトルとURLをコピーしました