赤ちゃんの名前を考えていると、ふと気になることがあります。
「この名前、どうして付けたの?」
いつか子どもに聞かれたら、何と答えよう。
漢字に立派な意味があるわけでもない。
特別な出来事から思いついたわけでもない。
ただ、響きが好きで、何度も呼んでいるうちに、この名前がいいと思った。
それだけでは、名前の由来として足りないのでしょうか。
名前の由来は、立派な物語でなくてもいい
最初にお伝えしたいのは、名前の由来は、特別な物語である必要はないということです。
もちろん、名前に込めた願いや、選んだ漢字の意味を大切にする家庭もあります。
一方で、響きが好きだったり、呼んだときにしっくりきたりして、名前を選ぶ家庭もあるでしょう。
どちらも、名前を考える大切なきっかけです。
「由来を説明できないから、よく考えていない」
そんなふうに決めつける必要はありません。
名前に込める願いや意味について、もう少し考えてみたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
そもそも、名前の「意味」と「由来」は違う?
ここで、二つの言葉を分けて考えてみましょう。
名前の意味は、漢字の意味や、名前に込めた願いなどを指して使われることがあります。
一方、名前の由来は、その名前を選ぶことになった理由や経緯のことです。
例えば、同じ「陽」という漢字を使った名前でも、
「太陽のように明るく育ってほしい」
という願いから選ぶこともあれば、
「初めて候補に挙がったときから、響きが気に入っていた」
という理由で選ぶこともあります。
どちらも、その家庭にとっての名前の由来になり得ます。
名前の意味と、名前を選んだ理由は、必ずしも同じではないのです。
こちらの記事も参考にしてみてください。
「なんとなく好き」も、由来になる?
「なんとなく好き」という気持ちは、説明しにくいものです。
でも、少し振り返ってみると、その中に小さな理由が見つかるかもしれません。
例えば、
- 声に出したときの響きが優しく感じられた
- 苗字と一緒に呼んだとき、自然に聞こえた
- 家族で候補を並べたとき、何度もその名前に戻ってきた
- 赤ちゃんのことを思い浮かべると、その名前がしっくりきた
どれも、名前を選んだ経緯です。
ただし、無理に理由を探し出す必要もありません。
「この名前が好きだったから」
その気持ちを、そのまま大切にしてもよいのではないでしょうか。
子どもに由来を聞かれたら、どう答える?
いつか子どもが、自分の名前について尋ねてくるかもしれません。
そのとき、長い説明を用意しておく必要はないと思います。
例えば、
「響きが好きで、何度も呼んでいるうちに、この名前が一番いいと思ったんだよ」
「お父さんとお母さんで、たくさん考えて決めた名前なんだよ」
「初めて候補に挙がったときから、ずっと気に入っていたんだよ」
そんな言葉でも、名前を選んだときの気持ちは伝えられます。
もちろん、実際には話し合いが長引いたり、迷ったりしたこともあったでしょう。
そのすべてを、きれいな物語にまとめる必要はありません。
本当にあったことを、その子に伝えられる言葉で話す。
それで十分な場合もあると思います。
今の気持ちを、少しだけ残しておく
もし、名前を考えている途中なら、候補と一緒に、そのときの気持ちをメモしておくのもおすすめです。
難しく考えなくて構いません。
例えば、次の三つです。
名前の小さな記録
- 最初に、その名前をいいと思ったのはなぜ?
- どんなところが気に入っている?
- 最後に、その名前に決めた理由は?
全部に答えられなくても大丈夫。
一つだけでも残しておけば、何年か後に振り返ったとき、名前を考えていた時間を思い出す手がかりになるかもしれません。
このメモは、誰かに見せるためのものではありません。
家族のために残す、小さな記録です。
由来を後から考えてもいい?
名前を決めたときには、うまく言葉にできなかった気持ちが、時間が経ってから分かることもあります。
例えば、子どもを毎日その名前で呼ぶうちに、
「この響きが好きだったんだな」
と、あらためて感じることもあるでしょう。
ただし、後から感じたことと、名付け当時の理由は、分けておくとよいかもしれません。
「名前を決めたときは響きが好きだったんだよ。今は、この名前で呼ぶたびにうれしくなるよ」
そんなふうに、当時の気持ちと今の気持ちを両方伝えることもできます。
名前の由来は、親の思いを試すものではない
名前の由来を考え始めると、
「もっと立派な意味を込めた方がいいのかな」
「ほかの家庭のような素敵な話がない」
と、不安になることもあるかもしれません。
でも、由来の長さや美しさで、名前の価値が決まるわけではありません。
大切なのは、誰かに褒めてもらえる説明を作ることではなく、自分たちがその名前を選んだ気持ちを大切にすること。
そして、名前を受け取る子どもにとっても、無理のない名前であるかを考えてあげることではないでしょうか。
名前は、赤ちゃんへの最初の贈り物
名前には、いろいろな選び方があります。
漢字の意味から考える人。
響きから考える人。
家族の思い出から考える人。
何度も候補を見比べて、最後に一つを選ぶ人。
どの家庭にも、同じ名付けの物語があるわけではありません。
だから、名前の由来も、一つの形にそろえる必要はないと思います。
名前は、赤ちゃんへの最初の贈り物。
その贈り物を選んだときの気持ちが、いつか自然な言葉で伝われば、それも素敵なことではないでしょうか。


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